<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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TOKYO SHIGOTO WAGON REPORTトーキョー・シゴト・ワゴン 実施レポート

第9回 若手社員も関われる。新商品開発力の優れた企業特集

1社目 吉田テクノワークス株式会社/11名参加

 「インモールド技術」という成形技術を世界で初めて開発した吉田テクノワークス。インモールドとは聞き慣れないが、絵柄が印刷されたフィルムをあらかじめ金型内部に入れておいて、熱と圧力によってプラスチック製品の表面に転写させるという製法で、現在はガラスとプラスチックを一体成形する「曲面ガラスインサートインモールド」という工法に昇華。これがおなじみのスマートフォンや携帯電話の液晶保護パネルやボディ印刷に生かされています。今回はそんな吉田テクノワークスの本社を訪問し、社長や社員の方々のお話を聞いてきました。      

吉田重雄社長はじめ社員の方々と記念撮影 吉田重雄社長はじめ社員の方々と記念撮影

ツアー内容

社長と社員の方のお話
 ツアーは社内見学からスタート。まずは、設計グループが製作した金型で製品の試作品を作る試作室を見学。大きな成形機からドロドロに溶けたプラスチックが射出されるシーンを見せてもらいました。その後、営業部や技術部のフロアを見て回り、見学は終了。続けて吉田重雄社長のお話を聞きました。   

 「当社はもともと、コンパクトケースなどの化粧品容器を生産している会社でした。第二の軸として電機関連商品も製造するようになり、2004年に吉田テクノワークスとして分社化。現在ではスマートフォンやタブレット端末のボディを生産するほか、自社ブランドも立ち上げ、カードケースやシューホーンといったプロダクトを製造しています」

 吉田テクノワークスが目指すのは、ミラノの革職人のような会社だといいます。

 「中国を筆頭にアジア諸国が大量生産を武器にコストダウンを図っていますから、値段勝負など到底できません。そこで当社はプラスチックの現代工芸で勝負していこうと決め、日々奮闘しています。少々値段が高くても、ぜひ吉田テクノワークスで作ってほしいといわれるような、『ミラノの革職人』のような会社にしていきたいと思っています」

 吉田社長が自信を持って話すのもそのはず。すでに吉田テクノワークスの技術がイスラエルの新興企業の目に留まり、1台15,000ドル(約160万円)という超高級スマートフォンのボディ製造にも携わるという実績を上げ、さらに自社ブランドも展開しています。

 「ものづくりへのこだわりから、当社ではornamentという自社ブランドも展開しています。自分たちらしいものを自分たちで売るといったことをコンセプトにThe Molding Shopというネット販売店も立ち上げました」

 ここで吉田社長から、The Molding Shopを担当する4年目の社員、鈴木くるみさんにバトンタッチ。商品のアイデア出しから販路の確保まで、全て自分たちでやってきたといいます。

 「自分たちでやってきたからこそ、認知度がまだまだ低いという事業の弱点も見えてきました。そこで、プロモーションを手掛けている企業にブランディングを依頼し、国内外の展示会へ出展したりPR動画を制作したりしました」

その結果、有名な販売店からも声が掛かるようになり、現在ではコースターやミラー、スマートフォンケースなど様々な新商品を展開するまでになったと笑みを浮かべる鈴木さん、最後に学生たちにこんな声を掛けてくださいました。

「自社ブランド事業は立ち上げたばかりで、若手社員でも活躍できる場があります。今期はインターンシップも受け付ける予定なので、興味があればぜひ参加してください」

鈴木さんのお話が終わると、続けて社員の方々との座談会が開かれました。

座談会
 座談会にはThe Molding Shopの説明をしてくださった鈴木さんと入社1年目の望月さんが参加。鈴木さんは入社の決め手や仕事のやりがいについてお話してくださいました。   

 「美術大学でしたので、ものづくりに携われる仕事がしたいと思っていました。もっとも重視したのは会社の雰囲気です。吉田テクノワークスの説明会に参加したときに、社長がものづくりについて熱く語っているのにひかれ、面接で社員の方々の雰囲気もとても良かったので入社を決めました。The Molding Shopで販売しているシューホーンは、私ともう一人の社員のアイデアから出た商品です。自分たちが考えたものを商品化していくのは面白いし、やりがいもあります」

 望月さんは就職活動で大切にしたいことについて話してくださいました。

 「メーカーや広告、コンサルティング会社など色んな会社を受けていたものですから、そのうちに、自分は何をしたいんだっけ? と迷ってしまったんです。それで自分自身を見つめ直すと同時に家族や友人に、自分はどういう人間なのか聞いてみたんです。それで軸が決まりましたね。皆さんも何がしたいのか分からなくなってしまったら、家族や友人に力を借りるといいですよ。きっと、そこから見えてくることもあるはずです」

 座談会は30分ほどで終了。最後に吉田社長からの挨拶でツアーは締めくくられました。

 「就職活動は大学受験とは似て非なるものがあります。受験の場合、例えば75点が合格ラインなら74点は問答無用の不合格ですが、就職活動は74点でも合格になることがままあります。点が達していなくとも合格になる決め手は熱意です。この会社には絶対に入りたいと思える会社が見つかったら、その気持ちをぜひ全力でぶつけてみてください。ちなみに、以前トーキョー・シゴト・ワゴンに参加したことがきっかけで、会社説明会に来てくれた方もいました。皆さんも興味があったら、また訪ねてきてください」

  • 社内見学の様子社内見学の様子
  • 会社説明をする吉田社長会社説明をする吉田社長

参加者の声

 参加した学生からは、「中小企業はアットホームなイメージがあった。そのイメージ通りの会社だった」、「理念を貫き通し、『ものづくりをしたい』という気持ちを大切にする職人さんのような企業だと思いました」といった感想が挙がりました。また、「理念を大切にしている会社は格好良いと思った。就職活動をしていく上で一つの指標にしたい」と話す学生もいるなど、就職活動の参考にもなったようです。  

  • 自社ブランドの説明をする鈴木くるみさん自社ブランドの説明をする鈴木くるみさん
  • 新入社員である望月さんにもお話を聞きました新入社員である望月さんにもお話を聞きました

2社目 株式会社ふらここ/11名参加

 ひと目見ただけで思わず笑みがこぼれてしまうようなまん丸顔に、優しい色調の衣装。赤ちゃんをモチーフにしているというふらここの雛人形や五月人形は、とりわけ若い世代のママたちに人気といいます。今回はふらここの本社を訪問し、社長や社員の方々のお話を聞いてきました。   

ショールームで記念撮影 ショールームで記念撮影

ツアー内容

社長と社員の方のお話
 「皆さん、こんにちは。まずは会社の取組についてお話しします」と原英洋社長が挨拶し、ツアーはスタートしました。    

 「当社は雛人形や五月人形を製造・販売する会社です。少子化の影響や、生活習慣の変化で厳しい局面に立たされている業界ではありますが、私たちが手掛けるのは伝統文化ですから応援してくださるお客様はたくさんいらっしゃいますし、指針次第ではまだまだ伸びしろのある業界でもあります。それでも厳しい過当競争が強いられているのは事実で、中には人件費をカットして凌ぐ会社もありますし、残念ながら閉店してしまった会社も少なくありません。そうした社会状況の中で、どうすれば会社として成長していけるのか。私たちは成長していくために、その会社でしか生み出せない価値や感動を提供していくことが大切だと考えています」

 原社長はそう語り、これまでの人形とは一線を画すデザインこそが同社の価値だと続けます。

 「雛人形や五月人形は、一昔前までは祖父母が孫に贈るギフト商品でしたから、格式高く豪華なものが好まれてきました。しかし、現代では若い世代の母親が自分の好みに合った人形を選ぶケースが少なくありません。ですから、当社では、細面でうりざね顔だった従来の人形のイメージを一新し、まん丸顔で可愛らしい人形を作ることにしました」

 そうしたコンセプトにのっとって、同社では時代とともに移り変わるニーズを把握するために、製販一体の体制を整えたといいます。

 「人形業界では、販売店が人形を作る職人に企画や製造を委託するのが一般的ですが、それだとお客様のニーズをダイレクトに反映できません。当社ではショールームを設け、訪れるお客様の声を拾うと同時に、ネットに寄せられた声を集約し、商品企画に臨んでいます。この試みが功を奏し、創業以来毎年約120%の成長をしてきました」

 原社長のお話はここで終了し、商品企画課の住田繭子さんにバトンタッチ。人形製作についてお話していただきました。

 「可愛らしい顔、インテリアと調和するような色合いといった、ふらこことして押さえておかなければならないポイントはあります。しかし、裏を返せばポイントさえ踏まえておけば、後は自由に発想ができるということです」

 と、商品開発の魅力と一から企画できるやりがいについて語ってくださった住田さんですが、産みの苦しみは毎度のことで、自分の作品が売り出されたときにはハラハラドキドキしているといいます。

 「それでも、お客様に受け入れられたときの喜びは何ものにも代え難いですよね。つくづく、この仕事をやっていて良かったと思いますね」

 と話を結んでくださいました。続けて、社内の見学をしました。

新商品を考えるグループワーク
 まずは最終仕上げを行うフロアを見学。小さなハサミで人形の髪の毛を切りそろえているところや完成した人形を桐の箱に一体一体収めていく作業など、実際の現場を見学。社内を一通り見て回った後は「新しい商品を考えよう」というテーマでワークが行われました。

 学生たちはグループに分かれて「子ども用じゃなくて、母親用の人形とかはどうかな?」、「歴史上の人物をモチーフにした五月人形とかは?」などと相談しながらアイデアを練っていきました。アイデアが固まったら、原社長と住田さんへプレゼンテーション。「顔を子どもの顔に似せられるようなカスタマイズできる人形」、「その国の文化を取り入れた外国向けの人形」といったアイデアが出てきました。

「カスタマイズできる人形は実際にお客様から要望の声が上がっていますし、外国向けというのも良いアイデア。今後の商品企画に役立てたいと思います」(住田さん)

 ワークの後は、原社長の挨拶で今回のツアーは締めくくられました。

 「皆さんも卒業すれば、これから先、何年も働いていくことになりますよね。途中で何のために働いているんだろうと疑問に思うこともあるかもしれません。そんなときに、しっかりとした入社の動機があれば、もう一度頑張ってみようと思えるはずです。ですから、自分のやりたいことや考えをしっかりと持ち、それを実現できるような会社をぜひ見つけてください」

  • 会社概要を説明する原英洋社長と住田繭子さん会社概要を説明する原英洋社長と住田繭子さん
  • 社内見学の様子社内見学の様子

参加者の声

 参加した学生からは、「商品を一から企画できる裁量の広い会社だと思った。そうした会社に入社できれば、成長していけると感じた」といった声や「商品企画に興味があって、今回のツアーに参加。お話を聞いて一層、企画の仕事に就きたいと思った」という意見が出るなど、それぞれ就職活動のヒントを得たようでした。   

  • グループワークの様子グループワークの様子
  • ふらここの雛人形ふらここの雛人形
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