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成功企業紹介

スタック電子株式会社

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テレビ・携帯電話をもっと便利に。高周波・光を駆使した伝送技術を磨き上げる

スタック電子はこんな会社

テレビ番組を観るとき、携帯電話で話すとき、あるいは救急車や消防車が無線で連絡するとき、どの場面でも私たちは目に見えない電波という「高周波」を利用している。

スタック電子が作っている製品は、ある地点からある地点まで、高周波を正確に伝える上で必要不可欠なものばかり。例えば、テレビの裏側から部屋の壁のアンテナコンセントまでは“同軸ケーブル/コネクタ”でつないでいる。他にも“同軸ケーブル/コネクタ”は、放送に関わるさまざまな機材をつなぐために使われるものだ。そして家のアンテナで受信するテレビの電波は、東京都近郊ならスカイツリーから発信されたものになる。遠く離れた場所でも受信できるように、スカイツリーの中で “増幅器”によって信号の強さを増幅してから送信されている。さらに言うと、テレビの電波はNHK総合なら557MHz帯、Eテレなら551MHz帯と周波数が決められている。仮にEテレの電波に557MHz帯に近い高周波が含まれていようものなら、NHK総合の電波と混ざり合ってNHK総合の番組が上手く映らなくなってしまう。そこでEテレの電波には551MHz帯以外のものが含まれないように、“高周波フィルタ”で取り除いてから発信する必要がある。

スタック電子が開発・製造する高周波の伝送に使う製品をいくつか取り上げてみたが、これでもまだ一部に過ぎない。高周波が関わるさまざまな場面で、目に見えないところから、私たちの便利な暮らしを支えてくれている企業なのだ。

会社Tips – 部品からシステムへ。システムから技術研究へ

スタック電子が手掛ける“同軸ケーブル/コネクタ” “増幅器” “高周波フィルタ”といった製品名を挙げてきたが、同社の扱う製品は少しずつ高度な専門性が求められるものへと幅を広げてきている。

長年にわたって同社の主力製品となっているのは、電圧が波のように変化する様子を計測するオシロスコープという機器用の“プローブ”という製品。計測対象とする電気信号を取り出すための検査用端子なのだが、日本でオシロスコープ用のプローブを作っているのは同社だけ。世界的に見ても、70%ものシェアを占めている。

そうした“プローブ”や“同軸ケーブル/コネクタ”といった部品を開発・製造するうちに、部品を組み合わせて「電気信号を増幅する」「特定の周波数以外を取り除く」といった機能を持つ“増幅器” “高周波フィルタ”などのシステムを開発・製造できるだけのノウハウを蓄えてきた。他にも、あるエリアで携帯電話の利用が一時的に多くなったとき、基地局にあるアンテナの向きを変えないまま、利用が多いエリアに電波を集中するように制御することで、通話・通信の混雑を緩和するシステムなどを、次々に作り出している。

顧客から求められる製品を作り続けることで、顧客が抱える悩みを解決できるシステムを生み出せるようになった同社。次に目を向けるのは、国の研究機関と連携しながら、研究開発に力を入れていくことだ。一例としては、携帯電話に使われるギガヘルツ帯よりもずっと周波数の高いテラヘルツ帯の電気信号を計測できるプローブを研究している。テラヘルツ帯も計測できるプローブを新たに作り出すことができれば、「絵画の下絵を分析する」「小麦粉と麻薬を見分ける」といったこれまでにない用途で高周波を利用できる。そのように高周波の新たな可能性を引き出していくことで、部品・システム・研究開発をバランスよく扱える企業になろうと努めているところだ。

技術Tips – 高周波から光へと技術領域を拡大

高周波という技術領域を深掘りするだけでなく、「伝送」という目的を軸に、取り扱う技術領域を拡大してもいる。

携帯電話を思い浮かべてもらえば分かりやすいと思うが、高周波を目的の地点まで届けようとすると、距離が遠くなるほど電波は弱くなり、地下や建物の中などに入れば届きにくくなる。顧客がスタック電子に求めるのは、本質的には「高周波を使った製品を作ること」のみならず、「目的地まで情報を伝送する技術を提供してくれること」。そこで高周波だけにこだわらず、高周波の弱点を補おうと光を使った伝送技術にも挑戦。高周波の無線を光信号に変換して、再び無線の高周波として出力できる「ROF-Link」という新製品を開発した。同製品を使うことで地下街でも問題なく携帯電話で通話・通信できるようになるなど、高周波と光を巧みに組み合わせることで、伝送技術をさらに磨き上げている。

会社Tips – 新卒社員の採用・教育にこだわり

スタック電子が大切にしているのは、新卒社員の採用と教育。「新卒社員はいつか会社の屋台骨になってくれる人たち。会社の根幹は新卒採用の社員が中心でないと、会社がうまく回らなくなる」と考え、社員数50人ほどの規模ではあるが、少なくとも毎年1人は新卒社員を採用する方針を貫いてきた。

その結果、同社で働く社員の75%は新卒入社の社員となっている。新卒採用の人数が1人の年でも、手間を惜しまず4月には必ず入社式を開き、しっかりと教育してきた。そうした努力が実り、ここ数年間、新卒社員は1人も退職していない。学生にとっても、安心して就職できる環境と言えるだろう。