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株式会社バリューソフトウエア

株式会社バリューソフトウエア 他社との合同研修で、コミュニケーションスキルの伸長と業界の盛り上がりを狙う

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他社との合同研修で、コミュニケーションスキルの伸長と業界の盛り上がりを狙う

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他社との合同研修で、コミュニケーションスキルの伸長と業界の盛り上がりを狙う

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研修制度誕生ストーリー
他社との合同研修で、コミュニケーションスキルの伸長と業界の盛り上がりを狙う

 情報産業は働く人が成長しなければ会社も成長しない業界であり、即戦力の人材不足が嘆かれる中、研修制度の充実化が業界全体の課題となっている。バリューソフトウエアは、これまで各企業が個別に行ってきた研修を、連携させることで新たな研修のありかたを示した。その狙いと成果を追う。

人を育てるのは、中小IT企業の必然

 昨今、「人材」ならぬ「人財」という言葉が使われるようになっている。企業にとって人こそが財産ということを表す言葉である。システム開発やプログラミングを扱う情報産業は、人の手がないと成立しない世界だけに、「人財」という考えが色濃く出る業界の一つ。総じて人財育成に力を入れる傾向にある。
ソフトウェアの開発やネットワークシステムの開発を幅広く、総合的に行うことで定評のあるバリューソフトウエアも、独自のポリシーに基づいた新人教育プログラムを設け、一緒に会社をつくっていける人財の育成に力を入れている。
 そもそも、同社のような非ベンチャーの中小のIT企業が、育成に力を入れるのは必然であると分析するのは酒井雅美社長。その理由を、「投資家と結びついて豊富な資金を持つベンチャー企業のように腕のいいエンジニアを引き抜いてくることも、大企業のようにたくさんの新卒の応募者から選別することも、中小企業には難しい」と話す。
 「初めの頃はいわゆる縁故採用で知り合いに声をかけていたのですが、それだとせいぜい十数人が限界です。かといって即戦力となる経験者を一般募集しても中小企業にはエントリーしてもらえません。しかし、SEは専門性の高い技術職ですから、未経験者をOJTだけで育てるのは難しい。そうなると『一から育てる』『一緒に育っていく』という方針のもと、研修制度を充実させるという結論が必然的に導かれるのです」
 さっそく酒井社長は他社の研修や業界の先輩からのアドバイスを参考に制度をつくりはじめた。試行錯誤を重ねた結果、ひとまず手ごたえを感じる形に落ち着いたと実感を語る。

body1-1.jpg研修を一から作り上げ、手ごたえを語る酒井社長

同業他社との連携でコミュニケーションスキルを伸ばす

 新入社員は最初の3か月間で座学研修を受け、その後、現場に合流して9か月間のOJT(実務研修)となる。ここでは「ヒューマンスキル」「テクニカルスキル」「コミュニケーションスキル」の3つのスキルを磨くことになる。
 ヒューマンスキルとは社会人としての作法やマナー、社会常識など。テクニカルスキルはプログラミングに代表されるSEとしての技術のことだ。この2つはある意味では当然、身につけなければならないスキル。これに加え、同社ではコミュニケーションスキルを重視する。
「SEはパソコンに向かって黙々とプログラム言語を打ち込む仕事と思われがちですが、大きなプロジェクトともなると200人もの人間が、それぞれの役割を持って同時並行で動く作業になります。そこで一つ行き違いがあれば、波及して大事故にもつながりかねないため、コミュニケーションスキルは欠かせないのです」
同社では短期間でコミュニケーションスキルを上達させるため、同業他社と合同で研修を行っている。1社では数人程度の研修になってしまうが、数社合同となれば数十人単位のプロジェクト演習も可能になる。それだけコミュニケーションスキルを磨く機会も増えることになるわけだ。
また、ある程度まとまった人数で研修したほうが、効率がいいというのもあるが、ライバルでもある同業他社の社員に研修を受けさせるというのは大胆な発想にも映る。果たして不都合はないのだろうか。
「同じIT業界ではありますが、関わる分野や使われる技術はさまざまで、思いのほかビジネスの領域がぶつかることはありません。それよりも、『業界全体』という視点で中小企業が連携していくことが大切です。たとえば、5年後、10年後に新しいプロジェクトを立ち上げる時、力になってくれる仲間が業界のいろいろなところにいれば心強いですよね。この研修を通して、他社の社員と同期のような関係が築ければ、後々、必ず活きてくるでしょう」(酒井社長)
 全体の人数が少ない中小企業は、当然、同期の人数も少なく、大企業よりも横の関係性が広がりにくいもの。企業をまたいで横の関係を広げることで、業界全体が盛り上がることを目指している。

body2-1.jpg座学研修の様子

擬似プロジェクトの経験が 現場で活きる

 OJTに出る前、座学の総仕上げとして「擬似プロジェクト」は研修生にとっての登竜門。システムの大枠を決める上流工程からプログラミングやシステムテストといった下流工程まで、システム開発を一通り、研修生のチームだけで仕上げさせるというプロジェクトで、よりリアルな緊張感を持ってもらうため、取引先との電話対応など実際の業務にも携わる。
「最初ですから、議事録をきちんと取れていなくて『言った、言わない』でもめるなどトラブルが当たり前です。失敗の中から、上司や先輩がこなしている仕事の難しさを知り、すごさを知ってもらうのも狙いの一つです」(酒井社長)
現場の空気を研修で体験できたことが今に活きていると話すのは、入社3年目の池田晴香さん。擬似プロジェクトでは調整役を任されたという。
「プロジェクトが佳境を迎えると、どうしてもみんなピリピリしてくるんですね。それだけでも戸惑ったのですが、それぞれの主張のうち、どれを採用して、どれを却下すべきなのか最初は判断がつかなかったので苦労しました。ただ、そこで『プロジェクトの終盤はピリピリするものなんだ』ということがわかったおかげで、現場に出るようになってからは落ち着いて対処できるようになりました」
実は池田さん、SEを「黙々とプログラミングをする仕事」だと思っていた一人。コミュニケーションは比較的苦手な方だったというが、調整役というコミュニケーションを取らざるを得ない役を任されることによって、苦手意識も克服できたという。想定外だった“コミュニケーション”という要素が、新たな楽しみを引き出してくれたのだという。

body3-1.jpg念願のプログラミングを仕事にできたと池田さん

初現場の苦労が成長の糧に

 同社の研修の確かさは先輩社員が如実に物語る。新卒で入社して12年目、現在シニアマネージャーとして現場を統括する佐藤福夏さんは、現在、約80名からなるプロジェクトチームを仕切っている。同社からは参加するスタッフ6名が作ったシステムやプログラムのチェックをすると同時に、全体の方針を決定するのが佐藤さんの仕事だ。チームの大多数は現場で初めて会った他社のスタッフということもあり、やはりコミュニケーションが最重要だという。
たとえば、スケジュール通りに進行することは、当たり前のこととして求められるが、どうしても順調にいかないとき。きちんと相手と交渉して遅延に納得してもらえれば、それは遅延ではなくなるのだ。このようにコミュニケーションを円滑にすることで、実作業がしやすくなることは多い。
「シニアマネージャーは、成果物の監督をしたり方針を決めたりといろいろな役割がありますが、突き詰めて言えば、コミュニケーションをよく取り、みんながハッピーに仕事をできるよう立ちまわる仕事だと思っています」
そう慣れた調子で小気味よく話す佐藤さんだが、この仕事を始める前はコミュニケーションがそれほど得意な方ではなかったという。しかし、研修を受けたことで、自分では気づかぬうちにコミュニケーション能力がついていたという。それを実感させられたのは、なんと最初の現場だったという。
「私と一緒に現場に入った2人が1週間ほどでリタイアしてしまったんです。右も左もわからない新人が、誰も知り合いのいない空間に取り残され、いたたまれない気持ちでしたね(笑)。契約期間は1か月だったので、やり過ごそうかとも思ったのですが、辛い状況だからこそ周りの人と積極的にコミュニケーションをとるしかないと考えたんです」
自分から動き出すことで、だんだんと仕事を覚えていきのめり込んでいったという佐藤さん。当初の1か月という契約も更新することになり、結局半年間、その企業での役割を全うした。最初に辛い経験を乗り越えたからこそ、その後どんなにハードな仕事が来てもへこたれない精神力も身についたと述懐する。
 さらに最近では、自分の経験をノウハウ化して下の代に伝えていく後輩育成にも興味が出てきたと話す。「人も社会もめまぐるしく変わる中で、『これが完成型』といえるものはない」と酒井社長が話すように、研修には常に変化が求められる。現場の経験が研修にもフィードバックされるようになれば、研修制度がよりよい形になっていくことは確かだろう。

body4-1.jpg波乱万丈を乗り越えて、後輩育成に興味が出た佐藤さん

編集部からのメッセージ

コンピテンシー評価でモチベーションアップ

 研修制度を洗練させていく上で、新人がどの程度、活躍・成長しているかを評価することは重要だ。中堅やベテランは数字に表れる成果を求められるため、評価は比較的簡単だが、新人の場合は数字だけで成果を評価できないため測定が難しい。
同社ではコンピテンシー評価といわれる指標を導入している。これは、ハイパフォーマーという見本とすべき社員の行動を基準とする指標で、その社員と似た行動をとっていると評価が高くなる。
具体的な行動が基準となるため、評価する人の主観が混じりにくく、評価される側の納得を得られやすいためモチベーションアップにつながっているという。

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採用は情熱重視!

 採用試験はいくつかの段階があるが、最終面接を担当する酒井社長は「いかにこの会社で働きたいか」というモチベーションの高さを重視しているという。
同社をこれからも永年続く安定企業に成長させるためには、社員の力が不可欠。「一緒に会社を作っていく」という意識がなによりも大切であり、モチベーションこそが最も必要とされる資質ということだろう。
 社長のこの姿勢から、「モチベーションさえあれば、立派に育ててみせる」という研修制度に対する自信を感じた。

  • 社名:株式会社バリューソフトウエア
  • 設立年・創業年:設立年1996年
  • 資本金:5,000万円
  • 代表者名:代表取締役社長 酒井雅美
  • 従業員数:65名(内、女性従業員数7名)
  • 所在地:105-6221 東京都港区愛宕2-5-1 グリーンヒルズMORIタワー21F
  • TEL:03-5777-5878
  • URL:https://www.valuenet.co.jp/
  • 採用情報:こちらからご確認ください。

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