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平岩塗装株式会社

平岩塗装株式会社 「東京タワーを塗れるようになりたい」夢に向かって技術は受け継がれる

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「東京タワーを塗れるようになりたい」夢に向かって技術は受け継がれる

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「東京タワーを塗れるようになりたい」夢に向かって技術は受け継がれる

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塗装技術を次の世代へストーリー
「東京タワーを塗れるようになりたい」夢に向かって技術は受け継がれる

 「東京タワーを塗っている」と聞けば、誰でも「すごい」と思うだろう。50年続けてきた信頼を、技術を、ノウハウを、いかにして継承しているのかに注目した。

東京タワーを塗り続ける平岩塗装の強み

 東京の象徴として今も人気の東京タワー。どこから見ても一目でわかるあのシンボリックな赤と白はいつ見ても美しい。それというのも5年に1度、1年かけて全面を塗りなおしているおかげ。そんな大仕事を50年来、任され続けているのが平岩塗装だ。
 地上300メートルの超高所作業に加え、あの巨大さ。安全・迅速・正確に作業を進めるのに高度な塗装技術が必要とされることは素人目にもわかりやすい。確かな技術と積み上げてきたノウハウがそこにはあり、それが信頼につながっているのだろう。
 見た目にはわかりやすい塗装だが、塗装の技術はといわれるとイメージしづらい。一口に塗装といっても、実は2種類あり、一般にイメージする建物の外壁や内装を塗る「建築分野」と、東京タワーなどの鉄塔や橋梁を塗る「土木分野」とは、それぞれ全く別もの。建築分野が”塗る”ことに重点が置かれるのに対して、土木分野は”はがす”ことが重要になるという。その理由を平岩敏史社長はこう説明する。
 「土木分野の塗装は、まず古い塗膜やペンキのめくれ、サビなどを落として面をきれいに整えなければなりません。そうしないと塗料がきれいにのらないんですね。塗装には劣化や腐食を防ぐ効果もありますから、この『素地調整』のできは、仕上がりだけでなく機能的な意味でも重要になります。土木分野の塗装の要となる作業であり、当社が誇る技術でもあります」
 機械を使って削るケースもあれば、薬品を使うケースもあり、材質や状態にってり使い分けなければならないため、専門知識と蓄積された経験がモノをいう。建築分野に比べて土木分野を扱っている業者は少なく、平岩塗装が重宝されるというわけだ。

body1-1.jpg平岩敏史社長。自社の技術力に自信を持つ

現場で技術、研修で知識、社会人マナーも学ぶ

 「人の手による仕事ですから、人を育てるというのは設備投資のようなものです」
 平岩社長は人材育成をそう表現する。ただし、設備投資と違って人材育成には費用だけでなく、時間も手間もかけなければ成果が得られない。会社としてもそれなりの覚悟を決めなければならないところだ。
 同社では12年前、本格的に人材育成に力を入れ始め、新卒採用を始めた。全国からさまざまな手段で人を募り、地方出身者のために寮を用意、足りなければ8割負担で外部のアパートを借りるなど破格の待遇で受け入れた。そんな会社の覚悟に応えるかのように、覚悟をもった人たちが集まったという。
 新入社員は入社後、1週間の研修を終えてすぐ現場に出て、指導係となる親方について塗装技術や仕事の進め方などを学んでいく。親方によって仕事の進め方や教え方はバラバラだが、会社としてはあえて統一せず、おのおのに任せるのが平岩塗装流。会社と親方とで「立派に育ってもらいたい」という根っこの思いを共有できているからこそ、信頼して任せられるのだろう。
 しかしその一方、現場だけではカバーしきれない領域があることも事実。現場では実践的な技術は身につくが、関連法規や塗料を配合するための化学的知識などを知識として学ぶことは難しい。そこを補うのが会社の役割ということになる。
 たとえば、2年間は外部の職業訓練校へ週1回通わせたり、外部セミナーへの参加を促したり、会社に塗料メーカーの人などを招いて勉強会を開いたりしている。また、電話対応や接客対応など社会人としてのマナーなど、一人前の職人であると同時に、一人前の社会人としての教育も行っている。
 「1年も経つと顔つきががらりと変わりますね。まだ子どもっぽさが残る18歳の子が、引き締まって職人らしい顔つきになるんですよ。そんな成長を見られるのも楽しみなところです」(平岩社長)

body2-1.jpg親方の一挙手一投足が勉強。熱心に聞き入る。

土木ならではの仕事の楽しみ、モチベーション

 同社では「5年で1人前」を目標に掲げ、現場をまとめる職長に26~7歳でなる人もいるという。若い人が活躍できる環境は、さらに若手のモチベーションを引き出す。
 戸沢裕二さんは今年でちょうど5年目を迎えた若手社員。都内の大和大橋や昭島大橋などの塗装経験を経て、23歳にして今年から職長を任されるようになった有望株だ。
 「自分で考えて現場を動かす立場になりましたが、キャリアが違いますから、やはり年長の職人さんには気を使いますね。できるだけ一緒に考えて進めていくという風に考えています。プレッシャーもありますし、意識しなければならないことも多く、反省ばかりの毎日ですが、それが次へのモチベーションになっている部分もありますね」
 一人の塗装職人として技術を身に付けるだけでなく、現場を回せる管理者としての経験も積んでいきたいと話す。
 「一人前」に向けて現在奮闘中というのは、今年3年目を迎えた今野将さん。戸沢さんと同じく大和大橋や昭島大橋といった橋梁の塗装に参加し、腕を磨いている最中だ。「続くかどうかは1年目が分水嶺」と平岩社長が語るように、1年目は辛いことも多かったと語る今野さん。そんな時、心の支えになったのは土木に関わる者ならではの喜びだった。
 「仕事帰りに自分が施工した橋の近くをたまたま通りかかったら、近くを歩いていた人が『この橋、最近きれいになったよね』と話しているのが聞こえたんです。誰もが見えるところに、自分の仕事が残っていることが嬉しくて、やる気を取り戻しました」
 無事、ピークを超えた今野さんは3年目に突入。仕事を一通り覚えたことで、仕事の楽しみを感じられるようになり、さらなる目標も見えてきたという。「一日でも早く現場を任されるようになりたい」と語る今野さんの表情に頼もしさを感じた。

body3-1.jpg仕事の楽しさがわかりはじめ、朗らかな表情の今野将さん

東京タワーでまとまる社員の気持ち

 戸沢さん、今野さんに入社の動機を聞くと、「東京タワーを塗りたいと思ったから」と口をそろえる。確かに東京タワーを塗れるというのは、平岩塗装にしかない魅力だ。
 しかし、このプロジェクトに関われるのは相応の経験を積み、腕を認められた者だけ。若手は東京タワーを塗ることを夢見て腕を磨き、東京タワーに関われた職人は腕を認められた証として、それを誇りに感じる。あこがれのプロジェクトのもとに人が集まり、まとまっていく。そういう環境が若手の育成にプラスの作用をもたらしているのは間違いないだろう。
 「これからの塗装業界は忙しくなりそうです。オリンピックに向けて建設業界が盛り上がっていますし、土木分野では、今後、昭和の時代から平成の初めに造られた多くの橋梁で塗替えが発生するといわれています。忙しい時期だからこそ、将来のために技術継承を着実に進めていきたいですね」(平岩社長)
 これから同社の仕事を目にする機会は増えそうだ。普段、塗装を意識することはないかもしれないが、誰の目にも止まるところに平岩塗装の仕事がある。そう考えながら歩くと、確かに町歩きが楽しくなった。

body4-1.jpg普段は現場で顔を合わせることが多い。今日は会社で集合

編集部からのメッセージ

新入社員のお宅を社長が訪問

 毎年、2~3人の新入社員を迎えるというが、社長が自ら、全員の実家に家庭訪問するという。職人の世界である以上、厳しいことも、危険なこともあるのだから、どんな環境で、どんな仕事をするのかがわからなければ、保護者としても不安なもの。それを少しでも払拭したいという社長の心遣いというわけだ。
 また、育った環境などのバックグラウンドを知ることで、社員の人となりを知ることにもなるのだという。

edit-1.jpg誰もが憧れる東京タワーの塗装作業。

現場に入ると顔つきが変わる

 親方というと昔かたぎの厳しいイメージがあるが、平岩塗装の親方はオンオフのメリハリがはっきりしていて、親しみやすさも感じた。飲み会などの交流も多く、中には若手とLINEでやりとりする人もいるという。こうしたメリハリが信頼関係を築くのだろう。

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