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大東工業株式会社

大東工業株式会社 次代の世界基準となるAPI規格製品に挑む若手社員のチャレンジ物語

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次代の世界基準となるAPI規格製品に挑む若手社員のチャレンジ物語

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若手社員のチャレンジ・ストーリー
次代の世界基準となるAPI規格製品に挑む若手社員のチャレンジ物語

 高い技術力で優れたギヤポンプを社会に提供し続けてきた大東工業。今、未来を見据えた世界基準のものづくりに若手社員たちが挑む。

独自の「8割理論」で開発型の製品づくりを実践

 ポンプというと消防や井戸を思い浮かべるが、種類は多種多様あって、大東工業が手掛けるのは、重油、軽油などの石油から樹脂液・塗料・食品などあらゆる液体を吸い上げて送り出すギヤポンプ。石油精製プラントをはじめ、幅広い製品の製造工程や電源設備などで利用されている。創業から80年間ギヤポンプ一筋に製品開発をてがけ、90%弱がオーダーメイドというから、文字通り顧客のニーズに合わせて多種多様なギヤポンプを開発。その数は年間に約3000件、数百種類に及ぶといい、高層ビルの非常用発電機に使われるギヤポンプでは100%のシェアを誇る。
 この驚くべきシェアを誇る背景には、同社が長年にわたって培ってきた技術と経験がある。高層ビルの非常用電源装置は、法律によって電源装置は最上階、燃料タンクは地下に設置される。つまり、100m以上の高さに設置された電源に必要な燃料液体を送り出すには、強力なパワーと燃料液体自体の重量に耐えられる堅牢性が求められる。こうしたハイスペックのギヤポンプの開発は一朝一夕にいかない。それこそが同社独占の所以である。
 こうした類まれな「開発力」を可能にしているのが、同社が掲げる「8割理論」であると胸を張るのは、井上浩代表取締役。
「世の中にない新しい製品を創り出すには、8割の経験と2割のチャレンジ精神が必要です。これが5割の経験と5割のチャレンジ精神では実現化が難しい。過去のノウハウが少なすぎると成功しません。もちろん、過去の経験だけに頼っていては新たな技術は生まれるはずもありません。当社は過去の製品図面を保管し、それを参考にしながら改善や新たなことに挑戦し続けています」
 同社では昭和30年代の図面も保管している。こうした先人たちが知恵を絞って世に送り出してきたノウハウを現在の社員達が共有して、ニーズに合わせてブラッシュアップしながら新しい製品を創り出しているのだ。

body1-1.jpg「8割理論」の実践など、社内環境の整備に力を注ぐ井上浩代表

将来を見据えて若手社員が挑む使命とは?

 つねに新領域にチャレンジし続けてきた大東工業だが、将来を見越した製品づくりのプロジェクトも立ち上げ、積極的に取り組んでいる。それがアメリカ石油協会規格(American Petroleum Institute、以下API規格)に対応した「API規格対応・製造チーム」である。
 日本国内でギヤポンプを作るには、日本工業規格であるJIS規格に準じるのが一般的だが、海外で使用される製品は、よりグローバルな規格に沿った製品づくりが求められるケースもある。とくに石油精製プラントなどでは、高い技術力を誇るアメリカのAPI規格が世界をディファクトスタンダードとなっている。しかも、製品に使用する部品の材質や製品の試験内容、耐久性、メンテナンス性等も高いレベルで要求されるため、API規格をクリアできる日本メーカーは、ごく少数に限られているのが実情だ。
 「たしかに難しい局面が多々ありますが、それで手をこまねいていては未来を切り拓いていけません。これは将来的な市場開拓を考えてのチャレンジなのです」と語るのは、技術部設計課の武田智司さん。武田さんは現在33歳。油圧機メーカーから転職した入社7年目の有望株。実は「API規格対応・製造チーム」のメンバーは、設計、営業、製造、品質保証部門の30代を中心にした6名。つまり、今後の大東工業を担っていく世代である。そのミッションは決してたやすく達成できるものではないが、こうした経験が業界をリードする人材、そして製品づくりへの備えとなるというのが大東工業の企業風土なのである。

body2-1.jpgAPI規格の製品づくりという目標にまい進する武田智司さん

予期せぬ難題をチーム力で乗り越える

 「API規格対応・製造チーム」の発足は2014年7月のことだ。チームでは、英文で書かれた「API規格」を入手し、その翻訳から始めた。しかし、この翻訳が一筋縄ではいかなかった。
 「書かれている内容は専門的なことばかりで、普通の英語力ではとても歯が立たず、うなってばかり。読み込めたとしてもどう解釈すればいいのか混迷するばかり。結局、チームの語学力だけでは手に負えないということになり、コンサルティング会社の技術士の支援を受けながらメンバー全員が協力しながら翻訳活動をしてきました」
 そう語るのは営業部門から選ばれた大阪営業所の楠田篤さん。苦労の末に翻訳がほぼ終わったのは、プロジェクト設立から1年半が経過した2016年の2月のことだった。現在は、すべての規格を洗い出して、同社で「すでにクリアしていること」と「できないこと」に分類するという作業に入っている。「できないこと」は、どうすれば実現可能になるのかを検討していく作業になる。
 「設計的には可能でも、量産していく過程での工程やコストも含んで可能かどうかを検討しなければなりません。実はこのプロジェクトに参加して、新たに発見した点が多く、ものづくりの原点を学ぶことができました」(武田さん)

body3-1.jpg顧客ニーズをリサーチしながら将来のAPI規格製品に期待する楠田篤さん

さらなる顧客の信用と 世界市場の開拓を目指す

 「API規格対応・製造チーム」は、2018年にはAPI規格に則った製品を実現するというゴールを定めている。当然、API規格の製品を提供できるようになると、同社のギヤポンプはさらに顧客の信頼を獲得することになる。営業戦略的にも大きな意味を持つと楠田さんは説明する。
 「今でも大手メーカーからAPI規格製品の提供を求められることもありますが、案件数としてはそう多くはないのが現状です。今後、お客様のニーズに応じてAPI規格製品を提供できるようになれば、技術的な信頼はさらに向上し、売上にも大きな貢献を果たすに違いありません」
 直近の市場として考えられるのは、中東やアジアの石油精製プラントなどへの供給だ。ターゲットは同地域に進出する日本企業。日本のギヤポンプ専門メーカーでAPI規格製品を提供できるメーカーは現在のところない。業界に先駆けることで大きなアドバンテージが生まれることは間違いがないと読む。
 同様に設計部門の武田さんもAPI規格に挑戦する意義を次のように語る。
「これまで先輩たちの経験やノウハウを活かして、同業他社に先んじる製品開発を実践できました。このノウハウを元に、API規格に対応した製品づくりができる技術開発や開発環境を整えて、後輩たちに引き継ぐこと。それが私たちのミッションだと胸に刻みながら成功させたいですね」
 「8割理論」で常にギヤポンプ業界をリードしてきた大東工業。その伝統は若手社員に引き継がれ、未来に向かって力強く新たな一歩を踏み出そうとしている。

body4-1.jpg高い技術力から生まれる付加価値の高い大東工業のギヤポンプ

編集部からのメッセージ

高付加価値製品から生まれる「ホワイト企業ビジネスプラン」

 顧客のニーズに合わせて9割以上をオーダーメイドでつくり、幅広い業界に品質の高いギヤポンプを提供してきた大東工業。同社が産み出す製品は、高層ビルの非常用発電機のギヤポンプなど他社には真似できない高付加価値の製品が多い。そうした独自のものづくりへの姿勢が好循環をもたらしている。
 「付加価値の高いギヤポンプは、そのまま価格に反映し、高収益につながります。この収益は社員の給与、賞与に還元すると同時に設備投資や研究開発に充てています。それによって社員のモチベーションが上がり、さらに新たな製品づくりにチャレンジするという環境の創出につながっていくんです」
 そう語る井上代表は、この好循環を生むサイクルを「ホワイト企業ビジネスプラン」とネーミングする。同社では年間の生産目標や利益目標を経営者と社員が話し合いで決めているという。この全社員が一丸となった経営の実践こそが同社の大きな活力になっていることは疑いようがない。

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