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旭工芸株式会社

旭工芸株式会社 「自前主義」によって ミクロン単位の精度を追求し、 製造の最先端を支える

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「自前主義」によって ミクロン単位の精度を追求し、 製造の最先端を支える

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「自前主義」によって ミクロン単位の精度を追求し、 製造の最先端を支える

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独自技術への挑戦ストーリー
「自前主義」によってミクロン単位の精度を追求し、製造の最先端を支える

スマートフォンに内蔵される電子チップは砂粒ほどの極小サイズ。
繊細さを極めるその運搬には、旭工芸が得意とする紙キャリアテープが用いられている。

ほかには真似のできないものづくりに挑むスピリッツ

 市販される製品のように表舞台に出ることはないが、世の中に欠かすことのできない製品がある。旭工芸が作る紙キャリアテープがその一つだ。スマートフォンやパソコン、自動車、医療機器などの基板には電子チップが多数組み込まれているが、その一つひとつはわずか数ミクロン四方という部品サイズで、とても人の手で取り付けられるものではない。そこで活躍するのが同社の紙キャリアテープであり、ロール紙に極小の穴を等間隔でくり抜き、その一つひとつに電子チップをはめ込むことによって、安全に運搬できるだけでなく、基板へのセッティングまでオートマチックに行えてしまうという、まさに最先端の電子機器の製造に欠かすことのできない産業用梱包材なのだ。
 旭工芸は、35年にわたってこの製造に挑み続け、社員数80名でありながら、国内で圧倒的なシェアを誇る。佐々木孝二代表は、トップシェアを実現している根幹には「自前主義」があると語る。
 「当社では、紙キャリアテープの製造に必要な金型や製造設備、制御システムなどを全て自社で設計・開発しています。創業者である私の父は、真空管用ソケットピン専用機の開発を成功させた創業当時から『他社には真似のできないものづくりに挑もう』という信念を持ち、工作機械や金型から自前で製作していました。その情熱と技術がキャリアテープ製造にも受け継がれているんです」
 同社は、原材料となる原紙にも自前精神を発揮し、オリジナル品を製紙メーカーと共同開発。さらに加工したテープの巻取り方も、トラバース巻きという長尺の紙をコンパクトに巻き取れる設備を独自に開発、最大4,800メートルものキャリアテープを1ロールで納品できるようにしている。こうした前例のないものづくりは「自前主義」の賜物で、シェア拡大に繋がっているのだ。

body1-1.jpg量産最小サイズのキャリアテープ。原紙も製紙メーカーと共同開発

「やり切る」を信条に、ハードルを一つひとつ乗り越えながら成長

 開発から手掛ける同社だけに、工場には機械系学科出身の技術者をそろえているかと思いきや、意外にも社員の8割が文系出身だという。金型製作グループの荒瀨将人さんもその一人。入社早々に担当したのは、1列の穴を刻む単列の金型作り。徐々に複数列の穴を一度にくり抜く複雑な多列の金型作りに挑んでいったという。くり抜く穴が増え、間隔(ピッチ)が狭くなればなるほど加工の難易度が上がるため、徐々にハードルを上げながら技術を磨いていった。加工で扱う機械も手動の加工機からコンピューター制御のマシニングセンタへと幅を広げ、1年後には基礎固めの集大成として多列の穴を一度に刻む金型作りを託されたという。多列全ての穴を高精度に実現するのは容易ではなかったと、それまでの道のりを振り返る。
 「失敗の連続でしたが、先輩たちから『自分で試行錯誤を重ね、最後までやり切ることが成長に繋がるんだ』といった声援を受けながら、失敗しても決して無駄にすまいという心構えでデータから原因を分析し、地道に精度を高めていきました。完成させたときの達成感は鳥肌ものでしたね。この経験を生かし、次に任された多列の金型製作では一発で精度をクリア。先輩たちみんなが『凄いじゃん』と喜んでくださいました。やり切ったことで、一段ステップアップしたことを実感できましたね」
 荒瀨さんのこのエピソードからも推し量れるように、同社がチーム全員で切磋琢磨しながら難易度の高いものづくりに挑み、ハードルを越えることを楽しんでいる様子がうかがえる。現在、荒瀨さんは現場での技術研鑽と並行して、外部講師を招いた技術研修にも参加し、図面に関する知識やマシニングセンタの使い方などを体系的に学んでいるという。自分の手で図面も描け加工もできるオールマイティーな技術者になりたいと、力強い眼差しで目標を語ってくれた。

body2-1.jpg荒瀨さんは、お笑い芸人から同社の技術者に転身したという異色の経歴の持ち主

弱みを強みに変える新たな原紙開発に成功

 これほど精緻なものづくりを実現するためには、厳格な品質管理が欠かせない。品質管理部の下川裕一課長は、ミクロン単位の誤差をも見逃さず、誤差を引き起こさないための改善を推進していく立場だ。
 「図面通りに仕上げればいいという単純なものではないんです。素材の紙は経時的な寸法変動が発生しますので、納品先である顧客の現場環境も考慮しながら微細な調整が必要です。そのため、私たち品質管理は顧客先にも足を運び、製造現場の状況までつぶさに把握した上で品質改善の策を練り上げています」
 そう語る下川課長が“紙の手ごわさ”をまざまざと思い知らされたのは、営業から品質管理に異動になって間もないころ。ある顧客から「環境によって穴のサイズが変わってしまう。そこが御社の弱みなんだよね」という辛辣な指摘を受けた。乗り越えるべきハードルに直面した下川課長は、自らの提言から製紙メーカーと環境の影響を受けにくい素材の開発に乗り出した。手探り状態から検討、試作、改善を重ねた日々は実に2年に及んだというが、その努力が実を結び、世界的にも類を見ない素材の開発に漕ぎ着けたのだ。
 「当時はまだ20代。若手だった私にそんな重要なプロジェクトを任せてくれたのですから、意気を感じないはずがありませんよね。開発期間中は苦難の連続でしたが、完成した素材は多方面から高く評価され、弱みを一転して強みに変えることができました」
 そう胸を張る下川課長は、前例にとらわれず、新たな課題に果敢にチャレンジできる同社の風土を身をもって感じ、さらに意欲を高めている。
 「現在、当社は海外にもマーケットを広げようとしています。品質管理としてその力になるべく、海外の製造環境にも耐え得る強い製品作りを支えていくつもりです。工場全体の知見を結集させ、新たな製品の開発も推進していきたいですね」

body3-1.jpg社会人リーグに参戦する同社バドミントン部のエースとしても活躍する下川裕一課長

編集部からのメッセージ

若手中心の5S運動によって働きやすさが向上

 取材で訪れた草加工場には最新のワイヤー放電加工機・マシニングセンタなど大量の工作機械ががズラリと並んでおり、見事なほど整理・整頓が行き届いていた。「20代・30代の若手社員が中心となって5S運動(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)を推進してきた成果です」と佐々木代表も胸を張る。近々には社員の改善提案を経営に取り入れる提案制度を発足し、現場の声を起点にした環境作りをいっそう推し進めていくという。ボトムアップの取組は働きやすさを高め、品質・効率の向上に繋がっていくに違いない。

edit-1.jpg佐々木孝二代表を若手社員の皆さんが囲み、屈託のない笑顔が弾ける

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